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zoom RSS 高機動箒の開発

<<   作成日時 : 2008/12/02 19:59   >>

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人騎兵、それは人の形をした騎兵である。
集団の圧力で敵を圧倒した騎兵とは異なり、それ単体でも十分にその威力を示す事ができるのが人騎兵。
人とつくだけあってその用途も様々で、敵と切り結ぶもの、速さで蹂躙するもの、遠距離から支援を行うもの、その他にも多くの種類がいる。
その豊富さはもはや人間の兵科に相当するほどであった。

だが、その大きさ故に速度は単体での性能に左右されることになる。
人の様に騎乗することができない、少なくともNWにはできるものが存在しないのだ。
もし、そんな人騎兵の速度を向上させるような物があれば、大きな戦力となるの間違いない。
だが、無い。無いものは無い。

「モノが無いなら作っちゃえばいいじゃない」

だれが言ったか定かではないが、帝國軍ではそれに愚直に従うこととなった。
人騎兵用騎乗兵器の開発である。


開発に当たって参考にされたのは、帝國軍独自の魔女っ娘……もとい魔法使い用人騎兵シャクティである。
その時点でなにか間違ってしまっていた感がするが、そのあたりはスルーで願いたい。
この後もそんなんだからだ。

シャクティを基本として騎乗、つまりは跨がって使う物を開発者達は考えた。

まずは5人の技術者が考えて考えて、同じ結論に至った。
次に10人の技術者が考えて考えた。結果は同じであった。
最後に100人にアンケートを取った。結果は以下同文。

そこまで何度も検討したのは、開発首脳が「オイ待て、本当にお前らそれでいいのか」と思ったからに他ならない。
まぁ、そういうのは建前で、実際はノリノリでやりたかったもののあまりに全員ノリ過ぎて不安になったため、だという。
そこまでの人間が共通して選んだ騎乗するためのモノとは、

箒、であった。

多くの人間の思考の流れを書くと次のようになる。

  シャックティは魔女っ娘だよなぁ
 →魔女っ娘と言ったら箒だよなぁ
 →箒でいいじゃん

実に3ステップである。なんという単純さであろうか。
クェスも乗るんだぞというツッコミはなかったのかと問われれば、なかったとしか言いようがない。
魔女っ娘パワー恐るべしである。


そんな経緯はあったものの、箒という選択肢は悪くはなかった。
いや、勿論他にもいいものはあったはずである。というか無いと逆に問題である。
例えば馬だ。クェスカイゼスが馬に乗ってウラー!とか来たらシビれるくらいカッコイイこと間違い無しである。
シャクティでも十分絵になるのは想像に難くない。
しかしそれにかかる費用も少なくはないとも予想された。
そして同時に、やっぱり箒が一番安くて良いんじゃね?と予想されたのである。

かくして、高機動箒というバカデカイ箒の開発がなされたのであった。


箒である以上、木のようなものと藁のようなもので構成されるべきだという大部分の主張によりそれは実現された。
樹齢ウン百年の木ををの本体に用い、細い枯れ木をその藁に代用するという力技である。
そこまでしてビジュアルに拘りたいかという質問に開発者はこう答えている。
「え?当然じゃないの?」
さすがにバトルメードの国であった。

そうして出来上がった木に、今度は魔術的な機構を仕込んでいった。
その浮遊力は重力制御を行う宝珠を藁にあたる部分に仕込むことで確保された。
同時に移動方法も重力を『傾ける』ことにより行われ、機械部分は一切使われなかったのである。
これも「機械なんか使ったら魔女じゃねぇ!」というこだわりらしい。
なお、これに乗るときは、上部に重力の平面を作り出しそこに乗る、という方法になっている。
そのため、クェスカイゼスはサーファーのように乗って使うとか。

この箒には不思議なことが一つある。
シャクティを想定されての作成だったが、クェスカイゼスでの使用も考えられた。
しかし、サイズが大きく異なるため専用のものを作らなくてはならないかと思われた。
とりあえず持たせてみようということで持たせたら、

縮尺があってしまった。

逆にシャクティに持たせたら、また縮尺があったという。
なんでそんなに伸び縮みするのか分からないが、とにかく、良いじゃん!のひとことで片付けられたという。


ともかくとして、こうして高機動箒はその完成を見た。
いずれ、魔女のように空を飛ぶシャクティと、
サーファーのように空をすべるクェスカイゼスが見られることだろう。
……多分

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